はじめに
こんにちは。
10X 在籍2年目のソントプ(@sontob8802)です。品質管理チームの一員としてQA業務に従事しています。
この記事は10Xアドベントカレンダー2024の13日目の記事になります。
昨日はUraさんが、プロダクトマネージャー向け野良ダッシュボードの活用方法という記事を公開しています。
個人的10Xの推しポイント
今年のアドベントカレンダーの共通テーマが「在職エントリー」となっているのでまずは10Xの推しポイントを紹介したいと思います。
弊社のSlackチャンネルには『all_cheers』というチャンネルが存在してまして、些細なことでも社員同士お互いのことをSlackで褒め合っています。
例えば
- 「先日の○○の件、助けていただいてありがとうございました!」
- 「○○で困っていたところシュッと対応してくださって感謝です」
などなど。
そういったポジティブな文化が根付いているのが個人的10Xの推しポイントですね!
これはどんな記事なの?
ソントプが10Xに入社してからの1年3ヶ月とちょっとを振り返る形で、10XにおいてQAとしてどんな成果を上げかつ何を学んで身に付けてきたのかをお伝えしていきます。
また10XやStailerには興味あるけどHPとかだとイマイチ見えてこない「QAがどんな仕事してるのか」「開発とどんな関わり方をしているのか」などについても触れているので気になってる方々はぜひ読んでみてください。
10Xは現在ドメインチーム制となっており、Stailerを大きく3つの領域に分けてそれぞれのチームで開発とQAを行っています。
ソントプは10Xの中ではまだまだ社歴も経験も浅いのですが、ドメインチーム制になってからQAの中で全チームを渡り歩いたのは(おそらく)私だけしかいないので(おそらく)私にしか書けないであろう各チームの特色やQAとしてやってきたことを書きつらねています。
入社してからのざっくりとした経歴
- 2023年09月 入社後、お届けチームに配属
- 2024年04月 諸事情あり休職
- 2024年07月 3Dセキュア対応(一時的に無所属)
- 2024年08月 売場 / お客様体験 / お会計チームに配属
- 2024年11月 店舗 / 商品データチームに異動 〜現在に至る
各チームの特色とQAとしてやってきたこと
経歴を見てもらえると分かりますが1年ちょっとで全ドメインチーム(+α)を制覇しています。目まぐるしく環境が変わりながらも何とか食らいついてやってきました。そこでの成果というか個人的に学んだことや身に付いたかな〜といった事を順を追って振り返っていきます。
お届けチーム
お届けチームって何してるの?
お届けチームでは主にスーパーやドラッグストアで働いているスタッフさん(店員さん)向けのアプリの保守運用 / 管理を行っています。弊社内ではそのまま「スタッフアプリ」と呼んでいるのですが、ネット注文が入った商品を売場からピッキングしたり、配送に向けてパッキングしたりするために使用するアプリとなっています。
お届けチームでQAとして何してきたの?
チームに配属されて少し慣れてきてからピッキング機能を大改造する長期案件を担当することになりました。
この長期案件が個人的にはなかなかハードというか、とにかく影響範囲が広いのなんの… その案件において開発実装と並行してのテスト設計を試みたのですが、テスト分析で既存機能の棚卸しを担当エンジニアと一緒に行ってもテスト分析だけで1ヶ月ほど費やす結果となりました😵💫 そこからさらにテスト設計していく中で新たに出てきた疑問点についても話を詰めていったりしたことで、ここでも1ヶ月ほど時間を費やしてしまいました。
ここまでテスト設計に時間がかかった経験はあまりなく割とヒーヒー言いながら何とか業務を進めていた感じです。当時の私としては最速で業務を進めていたのですが、躓く箇所も多くどうにも思うような早さを発揮できませんでした。普通に私の作業スピードが原因で遅延してしまい、いろんな人たちに迷惑かけました😭
時間が経過するほどいたたまれない気持ちが募っていき精神的にもきつかったのですが、丁寧めにテスト設計を進めていたことと疑問点をすぐにエンジニアに聞けるチームの空気感もあり、何気なく質問したところからインシデントの発見に繋がったこともあったので時間をかけて取り組んだ事自体は無駄ではなかったなと思えました(時間かけすぎて遅延するのはもちろんダメですが)この『リリース前に未然にインシデントを検出できた』ことがこの長期案件での私の最大の成果だと思っています。
お届けチームでQAとして何を学んだの?
またお届けチームは1週間Sprintで作業を進めているのですが、この長期案件の影響範囲がなかなか広くテスト分析からテスト実施を終えるまでにトータルで4ヶ月を越えてしまいました。まわりが1週間でサクサクとチケットを片付けていくのを横目に置いてけぼり食らいながらもほぼやり切ったことで一種の自信に繋がったといいますか、メンタルが鍛えられた部分があります。具体的には『案件によって求められるペースは異なるからその見極めが必要』であることと『まわりのペースに引き摺られない』ということを意識しながら作業することの大事さを再認識させられました。
ここまでがお届けチームでの出来事です。この後3ヶ月の休職を挟んでチーム外の大型案件に合流することになります。
3Dセキュア対応
3Dセキュア対応って何したの?
(めちゃめちゃざっくりとした説明になりますが)3Dセキュア(もといクレジットカードの本人認証サービス)においてクレジットカード・セキュリティガイドラインが改訂されたため弊社Stailerでも3Dセキュア2.0の導入が必須となりました。このため元々のクレジットカード決済処理に機能追加を行うことになったためそのテストも行うこととなりました。
3Dセキュア対応でQAとして何してきたの?
休職明けということもあり最初からではなく途中参加の案件となります。すでに他のメンバーがテスト設計を終えテスト実施にも着手している状態から、QAとしての感覚を取り戻すことも兼ねてテスター的な立ち位置でテスト実施から合流しました。
割り振られたテストケースをひたすら実施していくという内容でしたが、3ヶ月空いたことでStailerの基礎的な仕様が頭からすっぽり抜け落ちている状態からのスタートだったためややスロースタート気味でした。ただ、ひたすらテスト実施に専念できる環境は休職明けの身にはそこまでの負担がなくて良かったです。
なので(テスト実施だけではありますが)QA業務の感を取り戻すことができたことがこの案件での成果かなと思います。
3Dセキュア対応でQAとして何を学んだの?
当時はQA歴9年目(現在は10年目)ですが、直接お金に関わる機能のテストをしたのはこの案件が初めてでした。テスト実施を通してお金まわりの「失敗できないピリピリした(もちろんいい意味で)空気」に少しでも触れられたのは1QAとして経験値を上げられて良かったと思います。
テスト設計段階から着手していればもっと経験値を上げられたとは思いますが、諸事情あり厳しい状況だったため致し方ないですね。
ここまでが3Dセキュア対応での出来事です。この後はテストがひと段落したこともありお届けとは違うチームに配属されることになります。
売場 / お客様体験 / お会計チーム
売場 / お客様体験 / お会計チームって何してるの?
この長ったらしいチーム名はなんぞや???と思う方も多いでしょう。
今現在のドメインチーム体制になる前はもう少し細かく領域が分かれていましたが、近い領域をなるべくまとめて新しくチームを作った結果上記のようなチームが出来上がったというわけです。
つまり元は「売場チーム」「お客様体験チーム」「お会計チーム」と分かれていたものが領域が近いこととQAの作業量等を加味した結果がっちゃんこすることになり、かつ良い感じのネーミングが出来なかったのでそのままチーム名もがっちゃんこしたままになっている、という訳です(ちなみに開発チームは別々のままQAチームだけがっちゃんこした状態になっています)
前置きが長くなりましたが、このチームでは主にネット注文をするユーザー(お客様)向けのアプリの保守運用 / 管理を行っています。弊社内ではそのまま「お客様アプリ」と呼んでいるのですが、アプリにログインするところから始まり、実店舗と同様に売場から商品をカートに入れ配達や店舗受け取りの時間を指定し商品を受け取るために使用するアプリとなっています。
売場 / お客様体験 / お会計チームでQAとして何してきたの?
基本的には売場案件の対応をしつつ、状況の応じてお客様体験 / お会計のヘルプに入るといった具合に業務に従事していました。
売場 / お客様体験 / お会計それぞれに窓口となるメンバーがいるのですが、私はそのメンバーの下で作業を振ってもらってとにかくこなしていく、というポジションにいました。
箇条書きになりますが具体的に何をしてきたかと言いますと、
- 導入も兼ねたリグレッションテスト
- 定期リリース対応
- 細々した案件のテスト設計→テスト実施
体感的な割合としては7:3くらいでテスト設計よりもテスト実施の方が多かったです。QA歴9年目にして(あれ、テスターに逆戻りしてないか?🤔)と内心思いつつも大事じゃないテストなんてないのでとにかく愚直にテストしてました。テスト設計も全くやらなかった訳ではないので休職明けの練習みたいな感じで取り組めたのは良かったなと思っています。
なので(テスト設計含めた)QA業務の感を取り戻すことができたことがこのチームでの成果かなと思います。
売場 / お客様体験 / お会計チームでQAとして何を学んだの?
当時はQA歴9年目(現在は10年目)でしたが(2回目)ひたすらテスト実施をこなすというある意味初心にかえれたこと、それから自分なりのテスト設計方法を思い出せたことは一つの収穫でもありました。
また他のメンバーの仕事に向き合う姿勢を見ていく内に知らず知らず受け身になってたことに気付いたことで「ここままではいかん!!」となり、そこから積極的に動くためにはどうしたら良いかと(社会人十何年目にして再度)いろいろ思考錯誤を始めました。
ここまでが売場 / お客様体験 / お会計チームでの出来事です。この後また別のチームに配属されることになります。
店舗 / 商品データチーム
店舗 / 商品データチームって何してるの?
Stailerにはアプリだけではなく管理画面と呼ばれるWebシステムも存在します。
この管理画面ではアプリ上で操作できないことが操作可能なため、例えば
- お客様アプリ上ではできない締め時間の過ぎてしまった注文をキャンセルできる
- スタッフアプリ上ではできない誤ってピッキング済みにしてしまった商品のステータスを戻す
といったことが可能です。
また新規店舗の登録 / 編集や商品の登録など、店舗登録〜開店までの一連の操作も管理画面で行なっておりその他諸々を含めた機能の保守運用 / 管理を行うのが店舗チームの役割となっています。
また商品データはこれからQAが始まる領域になるので今のところは(少なくとも1メンバーの私は)特に何もしてない状態です。これからのお楽しみですね!
店舗 / 商品データチームでQAとして何してきたの?
まず最初にQAオンボーディングを実施していただくことになりました。具体的に何をしたかと言いますと、今後店舗チームで管理画面のテストをしていく上で知っておくべき必要最低限の知識を身に付けるための操作練習です。提携しているスーパー / ドラッグストア向けのガイドを参考にしてとにかく手を動かしていました。不明点・疑問点があればすぐに質問できるチームの空気感にも助けられなんとか一通りの操作を経験できました。
QAオンボーディングの次はペアで中長期案件のテスト設計に着手することになりました。10X歴が長くドメインの知識も豊富なメンバーとペアを組んで、開発実装と並行して仕様書のキャッチアップとテスト分析から入ることになりました。今まさにこの案件の対応をしている最中なのですが日に日にQAとして成長できているなぁと感じています。
正直まだ1人では開発実装と並行してのテスト設計は荷が重いですし、ドメインの知識も乏しいのでキャッチアップしていても漏れがあったりします。そのためテスト計画やテスト戦略を立てるところまでは出来なかったのですが、可能な限り隅々まで仕様書に目を通していたことでやり取りがストップしたままの要件を発見 → 開発に共有しPdMも巻き込んで仕様とデザインを固めるところまで作業を進めるきっかけを作ることが出来ました。開発実装中およびテスト分析段階で滞留していた要件を拾うことが出来かつ要件を固めるところまで話を進められたことが、店舗 / 商品データチームに異動してきてからの最初の成果と言えます。
年明けまでこの案件の作業は続きますが、引き続き1QAとして学べるところは学び吸収できるところは吸収して少しでも成長しながら、少しでもなんらかの成果を残していけたらと思います。
また、中長期案件のテスト設計が前倒しで進んでいるので合間に空いた時間には小さめの案件を1人で担当する予定です(執筆時点ではまだ未定)
店舗 / 商品データチームでQAとして何を学んだの?
スロースターターな私には領域の基礎知識を身につけるための「導入体制(ここではQAオンボーディング)」が不可欠なのだと改めて再確認できました。チームに入って動くようになるにあたり、マストで知っておかなければいけない部分をピックアップしてレクチャー&フォローしてくださったのはすごくありがたかったです。
また開発実装前あるいは並行してテスト設計していくに当たって具体的にどう動けばいいのかイメージを掴むことが出来たのも大きく学べた点でもあります。(SES時代含め)今までも開発実装途中でテスト設計をすることはありましたが、なんかしっくりこない、なんかモヤモヤした感じがありずっと自分の中で引っ掛かっていました。開発実装後のテスト設計の経験はそれなりにあったのですが、開発実装中からのテスト設計の経験はあまりなく具体的に実装後のテスト設計とどこがどう違うのか? どのタイミングで何をすれば良いのか? といった部分が明確に見えていませんでした。
それがペアでテスト設計を進めていくにつれて、今まで身につけたテスト設計との違いやどんな進め方をしていけば良いのかといった部分が鮮明になってきて自分の中にストンと入ってきた感覚がありました。上流からテスト設計してどう開発エンジニアと関わっていけばいいのか、今までフワフワしていた部分が噛み合った感じがしたんです。
そこらへんを具体的に言語化するレベルにまではなってはいないのですが感覚レベルでは色々なものを掴みかけている段階なので、このままこのチームでもっともっとQAとして成長していきたいですし出来ると確信しています。
おわりに
今年の9月半ばでQA歴10年目に突入しました。SESとして(良くも悪くも)様々な現場を渡り歩いてきた末に現在は10Xに辿り着きました。
入社してからの1年3ヶ月とちょっとを振り返ってみて色々やってきたなぁ〜と感慨深い気持ちになっております。まさに濃厚!この1年ちょっとを通してこうギュッと凝縮してStailerの基礎知識を叩き込まれたような感覚と「自分QAとしてまだまだだなぁ〜」と現実を思い知らされた感覚があります。今後はこの知見と成長意欲をうまく活かしてQAとしてチームに会社に貢献していけるように精進していきたいと思います。
また言語化してみて、入社してから経験したことを全然アウトプットしてなかったんだなぁとも思いました。思い出すのに苦労した部分もありますし、文章として書き出してみて文量がえぐいことになってしまった&書くのにも時間がかかり過ぎてしまったので定期的なアウトプットは大事だなと痛感しました。
このブログが10XでのQAの働き方に興味がある方にとって参考になれば幸いです。
10Xではメンバーを募集しています!採用ページもぜひご覧ください。
明日はSuzukiRyotaさんが記事を公開する予定です。お楽しみに!